「資格なくても生きていけるよね」
「資格試験に費やす時間があったらいまを楽しまないともったいない」
「弁護士や看護師、医師などそれがないと仕事ができないような資格以外は取る意味がない」
資格についてはちまたではいろいろな意見が散見されます。
いろんな人がそれぞれ違った自分の立ち位置から「資格」について語っているだけなので、どの意見にも正解はありません。
ただし、いまこの記事にたどり着いたあなたは派遣社員で仕事をしたいと思っていますよね。
派遣社員で仕事を探すなら、資格は絶対あったほうがいい!と断言します。
20年近くの会社員生活を通じて、実際に持っていたら仕事やキャリア形成に役に立っていた資格の事例を2つ紹介します。
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なぜ資格は有効なのか
「Aさんは○○の資格を持っています」
これを聞いて、あなたはAさんのことを全く知らなくてもすぐ「Aさんは○○ができる人なんだ」と思いますよね。
資格はこの人は○○ができる人である、ということを一言で表すことができる肩書なんですね。
例えば、Excel。
営業事務ではExcelを売上計算などで使うため、セルに計算式や関数を入れてバリバリ使います。
一方IT企業の事務では、Excelは進捗管理表を作成したりとExcelというソフトウェアの得意分野である表計算の機能はあまり使わないといったことも。
どちらの企業もExcelを日常的に使っているという意味では共通していますが、使い方が全く異なります。
ソフトウェアをどの程度使いこなせるのか。
マイクロソフトのMOSのExcelの資格を持っていれば、Excelについて一定以上の知識があることがわかります。
Excelというソフトウエアの機能の理解度、深度を均一に測る材料として有効なのが資格なのです。
派遣社員の場合は現場で即戦力を求められるため、派遣社員に来てほしい企業から「Excelが中級以上できる人」といったような具体的な依頼をされます。
Excelがどの程度できる人なのかをより明確に示すため、資格で証明しておく必要があるのです。
【参考】試験概要|MOS公式サイト
資格が有効な情報システム・IT業界
資格が一番有効な業界は情報通信・IT系です。
他の業界でも働いてみて、一番資格がモノをいう業界だったと確信しました。
経験上転職や就職に有効だと思った資格を順に見ていきましょう。
基本情報技術者
人手不足が深刻なIT業界。
いまなら基本情報技術者の資格さえあれば誰でもシステムエンジニア(SE)になれます。
基本情報技術者試験にはプログラミングがわからないと解けない問題が入ってます。
プログラミングがわかるかわからないかはとても高い壁で、それをクリアしている人というのはそれだけでIT業界で生きていく素養があると企業はみなしてくれます。
基本情報技術者の資格を持っていたら、転職市場は超売り手市場で就職は簡単にできると思うので、いわゆるブラック企業の正社員になって自分の首を絞めることの無いように会社を選ぶことの方が重要です。
正社員であることにつられて入社してしまうと、年俸に残業代込のような給与を当たり前のように提示する企業もあります。
案外派遣で働くほうが契約更新のタイミングで自分のスキルに見合った職場にチェンジしてレベルアップできるし、仕事を完結するのにかかった時間だけ高い時給をもらえます。
会社という組織にこだわらない人はその方が自分が消費されなくてすむので、是非自分を安売りしないで会社ではなく仕事を探してください。
【参考】IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:情報処理技術者試験・情報処理安全確保支援士試験
ITパスポート試験
いまの時代最低限この程度知っておけば一般企業でPCを使った職場で困らないレベルの知識が得られる資格が「ITパスポート試験」です。
少し前までは「初級システムアドミニストレータ試験」といっていたものが名称変更されました。
私自身、SEの経歴があっても勤務年数が2年と短かかったことを補うために当時「初級システムアドミニストレータ」の資格を取りました。
SEの経歴があって最低限「初級システムアドミニストレータ」の知識は満たしていますよという自分がここまでわかっています、という保証になるようにと思ったからです。
いま思えば初級シスアドでも取っておいてよかったと思っています。
PCは仕事道具なのでどの職場に行っても利用します。
PC本体のこと、ソフトウェアのこと、ネットワークのこと、プリンタについて一定以上の知識を持っている人が職場にいるという状況は心強いようです。
情報システム部門に派遣されたとき、「初級システムアドミニストレータ」を持っていることが採用の決め手になったとあとから教えてもらえることも多かったです。
SEではない人がITパスポート試験に合格したとしても、未経験で情報システム部門で働きたかったらまさに「パスポート」になりえると思います。
SEと対等にコミュニケーションを取れるレベルの知識が身につく
システムの仕事とひとくちに言っても、0から自分で考えて業務をこなさなくてはならないタイプの仕事は実はそんなに多くはないんです。
社内のシステムの設定を変えたり、PCの設定をおこなうときには必ずマニュアルがあります。
システム設定の実施者はマニュアルを作れるほどの知識まで持ち合わせている必要はなく、
「いかにマニュアル通りに問題なく設定ができるか」
「マニュアル通りに設定できなかった時にいかにマニュアルを作った担当者にうまくいなかい部分を的確に説明できて、担当のSEの言ってることがわかるか」
技術よりマニュアルを正確に読み進める力とコミュニケーション能力のほうがよっぽど重要だと思いながら仕事をしていました。
この的確に担当者に説明するときの前提知識として「ITパスポート試験」に合格するために勉強したことが役に立つのです。
あなたがもし職場でITに強い人として信頼される人になりたいな、と思っていたら、まずは「ITパスポート試験」を目標に取り組むことをおすすめします。
肩書を補強するために資格を取ろう
実際わたしがいた現場で増員や後任を採用しようというときも、資格があれば大丈夫と上司が判断する「お墨付き」になったところをたくさん見てきました。
資格を重要視しない業界で仕事をしたいなら、「資格」を取ることを目的に時間を使うのはムダです。
一般企業の事務職、IT関連職で働きたいならぜひ資格は取っておきましょう。